宮味の『冬の楽しみ・・編み物』に対抗するわけではないんだけど、
ここ向津具の冬の楽しみといえば、なんといっても海での磯もん採りなんですね!!
さて、私道明は、自他共に認める海好き、
豊かな向津具の海の幸を探しに、漁業権を持つ近所のばあちゃんに案内してもらい行ってきました。
かなり急な崖道を下りていきます。ロープを両手でつたっていかないと降りれない場所があったのも驚きましたが、それ以上に驚いたのは案内してくれた御年77歳のばあちゃんの健脚ぶり。
この道を35年間昇り降りしてきた足腰の強さに本当に脱帽。
お世辞でもなんでもなくほんとに僕らよりも強い足腰をしてました。。
で、着きました。
上を見上げるとこんな感じ。
知る人ぞ知る穴場です。
今日の主役はアラメ。
古くから食べられており、刻むと特有の粘りが出て海藻の中でも美味と言われています。
で、どうやって採るかというと、、
竹を切ってきてカマをくくりつければ準備OK!!
海の男道明、日本海の荒波を背景にアラメと対峙する図!
(腰が引けて見えるのは気のせいでしょう。)
獲ったどーっ!!(一度やってみたかった!)
アラメのアップ。
他にも海苔や、
アオサや、(乾燥して粉末のすれば青のり。)
ヒジキや、
ボベ、(アワビより美味と言われる)
カメノテ、(味噌汁にするとカニのダシによく似た味が出ます。)
本当に豊かな海です。でも結構岩場が滑って危ないんですね。写真のようなノリの根が岩についてるので、
長靴でも滑ります。
ばあちゃんが言うには、昔からみんな磯もん採りに来るときは裸足でワラジを履いてきたそうな。それが常識、ワラジなら全然滑らんと。あんたらも作りんしゃいと。
なんとこの冬の寒い海で裸足にワラジを履く!?まるで修行じゃないか、これが日本の伝統文化なのか!?
と、一瞬尻込みをしていましたが、ばあちゃんの足元をよく見ると398円で売られているような普通のゴムスニーカーで、なんだか少し安心する。。
ひとしきり採り終わり、、
大漁の海の幸を担いで、帰りも断崖絶壁を登ります。
嫁さん、キツすぎて笑っちゃってます。笑
しかしこの苦行のあいだも、ばあちゃんにはひたすらしゃべり続ける余裕がある。
しかも息一つ上がらずに。。
それにしても今日は本当に、、向津具の海での狩猟採集を堪能!
僕らの住んでいる向津具半島は当然のことながら海に囲まれており、昔から良質な魚介類が採れる場所として有名なところです。
僕らが住んでいる水岬という集落は向津具半島の中では割りと標高が高い地区で(といっても標高は100mぐらい。)
周りには森、山が多いんですが、少し下りれば海があるので半農半漁を営んでいる(いた)人たちがたくさんいたそうです。
今でも近所のじいちゃんばあちゃんは、夏は米野菜作りに精を出し、冬は海が凪いだ時にはノリやひじきを採りに行く。
そんな姿がこのあたりじゃ当たり前の光景だったりします。
間違いなく今のぼくらより食の自給率は、はるかに高いんですよね、
じいちゃんばあちゃんがもしパソコンを操れるなら、自分の代わりにこのサイトで記事を書いてもらったほうがよっぽど
生きる知恵を皆さんにお伝えできるかもしれない。。
まあそんな『生きる知恵の塊』のお言葉を少しでもみなさんに伝えられるよう日々過ごしてまいりますので、どうぞお付き合いください。
向津具の海の豊かさと、、そこに生きる人間の底力を感じた一日でしたっ。